例えば、こんなのどうでしょう?
論文の構成を一概に定義することは困難であるが、
一般論として、下記のような章立てが望ましいとされている。
- 序章――主張と論理展開紹介
- 現況分析による問題提起
- 先行研究の批判的検討
- ・・・
また、文章構成はリード、ボディ、コンクルージョンから成り立ち、
必要に応じて文末にアペンディクスを付したり・・・
うわー!
なに言ってるか、全然わかんないんですけどーーーΣ(゚д゚lll)
って思った人、多くないですか?
私は最初、さっぱりでした(笑)
論文の書き方がわからなくて調べてるのに、
それを説明している文章が難しいなんて!って感じ(´ー`A;)
書く前から疲れてしまっては、論文どころではありませんよね。
とはいえ、論文にはきちんとした書き方や構成があるのも事実。
そこで今回は、論文の書き方や構成を、
「やわらかめ」の文章で、ご紹介していきたいと思います!
では、いってみましょう!
論文の書き方の基本は「IMRAD型」
論文の基本は、IMRAD型です。
やわらかめ、とか言っておいて、
何やら聞き慣れないのが出てきましたね(´ー`A;)
「IMRAD型」の論文構成なんて、なんだか難しそうです。
でもちょっと待ってください!
「IMRAD型」の論文構成というのは、実は普段
皆さんがおしゃべりの時に使っている、自然な形でもあるんですよ。
例えば日常生活で不便があって、原因を調べた後、
それを友達に話す、という例を交えて見てみましょう。
- Introduction:導入
こないだ○○○で困ったことがあったんだよね・・・ - Methods:研究方法
それで、これこれこうで調べたらさ・・・ - Results:研究結果
ズバリこうだったってわけよ - And
- Discussion:考察
でもこれ、思ったんだけどさ・・・
いかがでしょう?
「IMRAD」は、上記のそれぞれの、頭文字をとったものですが、
見事に、日常会話がそのまま「IMRAD型」に一致していますよね^-^
ようするに、論文の書き方というのは、
まず、調べなければならなかった理由や背景を説明します。
次にその方法と結果、そこから導き出された結論や、
新しい考えを述べる、というのが基本なんですね。
この基本形さえ、頭に入れてしまえば、
あとはとってもラクになりますよ(#^.^#)
その他の必要なことと引用
論文の場合は、「導入」の前にタイトルと氏名を、
それから最後に、まとめと参考文献や、脚注を入れます。
特に参考文献はしっかり記載しないと、
場合によってはパクリとみなされることもあります。
これは学生さんだけじゃなく、研究者でもやりがちなミスですが、
学術論文の場合は、参考文献のタイトルと著者名だけでなく、
出版社や年月日、引用ページまで記載しなければならないこともあるため、
論文の提出先に、確認をした方が良いと思います。
続いて、卒論の場合も見てみましょう。
卒業論文の場合は?
卒業論文であっても基本的な構成は「IMRAD型」と変わりません。
しかし分量が異なります。
卒業論文は、枚数が非常に多くなるため、タイトルのあとに
「概要」を挟み、おおまかな内容説明をした方が親切でしょう。
ここがいい加減だと、読み手の興味を失わせることになってしまいがちです。
逆に、ここをしっかりと記述しているだけで、
その後に続く、研究の部分も説得力が増しますので、
面倒と思わずにしっかり書くと、良い論文になりますよ(#^.^#)
実証分析に基づく学術論文の場合は?
ひとことで論文と言っても、様々な種類があると思います。
なかでも一般的なのが、なんらかの実験や調査を行い、
それを検証する、というパターンです。
こういった論文の場合、先ほどのIMRAD型の「導入」と「研究方法」の間に、
「現状分析」と「具体的な問題点」を挟む必要があります。
- Introduction:導入
- 現状分析
- 具体的な問題点
- Methods:研究方法
- Results:研究結果
- And
- Discussion:考察
というのも、こういったテーマでは、
すでになんらかの先行研究が行われている場合がほとんどです。
そのため、それに対する「批判」というのが、
論文には欠かせないからです。
研究や結果は、実際の数字データやグラフ、
画像を用意するなどして、一緒に添付しておきましょう。
たとえ画像であっても、引用したものは必ずURLや、
引用元を明記する必要があります。
文学系の論文の場合は?
これは評論に近いものですね。
ポイントとしては、評論の場合は
「冒頭に結論を記す」ということが大切です。
素晴らしい評論は、「○○は△△である」と、
一文で表現することができるものを言います。
そして、常に「~~だ。~~である。」の断定調を使い、
「~~といわれている。~~と推測できる。~~ではなかろうか。」
のように、うやむやな表現はしないことも大切ですよ。
また、注意点として、かなり多様な書籍から引用することになりますが、
引用する場合、引用元の文章は前後の文脈までしっかり読み、
自分の主張と内容が合致している場合のみ、引用させてもらいましょう。
たまに雑誌などで、有名人の発言をスキャンダルとして扱っていますが、
なかにはその人が話した内容のうち、都合のいい部分だけを
切り抜いて、記事にしていることがあります。
大げさな例ですが、無意識にこうならないように、
ご注意くださいね(´ー`A;)
さいごに
論文の書き方と構成についてでした!
他人に真面目な話をする時、想いをわかってもらうために、
相手がわかりやすくなるよう、一生懸命意識しますよね?
論文の書き方も、それと似ていると思うんです。
ですから、論文を書く時も、自分が伝えたいことを意識して、
それが伝わりやすいように配慮しながら書けば、
きっと、わかりやすい論文に仕上がりますよ!