「チーズバーガーの方、お持ちしました~」
「ご印鑑の方、頂戴致します」
「一度上司の方と、相談して参ります」
最近、○○の方(ほう)って本当によく聞きますよね。
知らなければ、丁寧に話しているように、
勘違いしてしまう、間違った敬語です(^_^;
特に、コンビニやアパレルの店員さんなどの、
若い方に多いような気がします。
丁寧に話そう!という意気込みは、とっても素敵なのに、
非常にモッタイナイことだと思うんです。
そこで今回は、接客の言葉遣いを、すぐに使えるよう、
わかりやすく一覧にまとめました!
と同時に、敬語についても基本的な部分を、
軽くご紹介しています。
これで、ややこしい言葉遣いの基本はバッチリですよ~!
敬語は何種類あるの?
まずは、むか~し国語で習った(そんなに昔でもない!?)
敬語の種類を、簡単におさらいしておきましょう。
- 尊敬語(そんけいご)
相手や相手に関するものを敬う気持ちを、表現する働きがある。相手の動作に対して使う言葉。 - 謙譲語(けんじょうご)※
自分や身内のことをへりくだって(下げて)話すことにより、相手を立て、敬意を表す働きがある。自分の動作に対して使う言葉。 - 丁寧語(ていねいご)
「です」「ます」「ございます」をつけることで、相手に対して丁寧に接することができる。自分のことも、相手のことにも使える。 - 美化語(びかご)
「お」や「ご」をつけることで、言葉を美しくする働き(和らげたり品位を保つ効果も)がある。自分のことも、相手のことにも使える。
お父様、お車、お召し物、お礼、お美しい、ご気分、ご相談など
※謙譲語は、現在は細かく謙譲語Ⅰと謙譲語Ⅱに分けられるそうですが、ここでは従来通り1種類とします。
尊敬語と謙譲語の違いは、相手と自分の、
どちらに動作の主体があるか?です。
相手が言う場合は、「おっしゃる」
自分が言う場合は、「申し上げる」ですね^^
それでは次で、基本的な動詞についての、
尊敬語と謙譲語の違いを見てみましょう!
尊敬語と謙譲語の違い!表で見てみよう
よく使う、基本の動詞です。
尊敬語と謙譲語の違いを、比較してみます。
言葉 | 相手が主体(尊敬語) | 自分が主体(謙譲語) |
---|---|---|
する | なさる、される | 致す |
行く | おいでになる、いらっしゃる | 参る、伺う |
来る | お越しになる、お見えになる ×お見えになられる(二重敬語) | 参る |
言う | おっしゃる ×おっしゃられる(二重敬語) | 申し上げる、申す |
聞く | お聞きになる | 伺う、拝聴する |
見る | ご覧になる ×ご覧になられる(二重敬語) | 拝見する |
知る | ご存知になる | 存ずる、存じ上げる |
食べる | 召し上がる | いただく |
与える | くださる | 差し上げる |
いる | いらっしゃる | おる |
「お見えになられる」や「おっしゃられる」は、
二重敬語といって、くどい印象を与える間違った使い方です。
これらも、知らなければ違和感を感じつつも、
スルーしてしまいがちなので、気をつけたいところです。
続いて、実際の接客の現場で、すぐに使えそうな
言葉遣いをご紹介しますね^^
すぐに使える!言葉遣い一覧
「こんな時は、なんて言うんだろう?」
接客の現場で、使えそうな言葉遣いを一覧にしました。
通常の言葉 | 丁寧な言葉遣い |
---|---|
わたし | わたくし |
うちの | わたくしどもの |
連れの人 | お連れ様 |
お年寄り | ご年配の方 |
子供 | お子様 |
教えて下さい | お伺いしてもよろしいでしょうか |
安い | お買い得 |
みんな | 皆様 |
すいません | 申し訳ございません |
わかりました | かしこまりました |
わかりません | 分かりかねます |
できません | いたしかねます |
ありません | ただいま切らしております |
こっち | こちら |
あっち | あちら |
そっち | そちら |
どっち、どれ | どちら |
あした | みょうにち |
あさって | みょうごにち |
きのう | さくじつ |
おととい | いっさくじつ |
誰 | どちら様、どなた様 |
田中はすぐきます | 田中はすぐに参ります |
帰ったら | 戻りましたら |
言っておきます | 伝えておきます |
ゆっくり見てください | ごゆっくりご覧くださいませ |
何を探しているのですか | どのようなものをお探しでしょうか |
これなんかどうですか | こちらはいかがでございますか |
予算はいくらですか | ご予算はいかほどでございますか |
そうですか | さようでございますか |
色違いを持ってきますか | お色違いをお持ちいたしましょうか |
どっちがいいですか | どちらがよろしいでしょうか |
こっちの方がいいです | こちらのほうがよろしいですね |
試着しますか | ご試着なさいますか |
何か手伝いますか | 何かお手伝いいたしましょうか |
気に入りましたか | お気に召しましたか |
消費税込みで2,000円です | 消費税と合わせまして2,000円でございます |
2,000円預かります | 代金1,800円のところ2,000円お預かりいたします |
急ぎますか | お急ぎでしょうか |
お釣りを確認してください | お返しは300円でございます。お確かめ下さいませ |
また来てください | またどうぞお越しくださいませ |
以上が、実際に使える接客の言葉遣いでした!
また、上記の中で、わかりません⇒分かりかねます
と言う敬語がありますが、次の例のような言い方も、
接客の現場では良いかもしれませんね。
例)「申し訳ございません、すぐに確認して参ります」
わからない、で終わらせないので、相手は嬉しく思います♪
おわりに
接客の言葉遣い一覧でした!
先ほども、ドラッグストアで買い物をした時に・・・
「食品と雑貨の方、袋をお分け致しましょうか?」
気を遣ってくれているんですよ。
それに笑顔で接客していて、とてもいい子なんだと思います。
なのでせっかくだから、正しい日本語だと
もっと良いのにな、と思います。
でも、本当はこーですよ、なんて言ったら、
「何、この人~イヤ~」ってなりますよね(^_^;
難しいものです~